今日は朝から、家から少し遠いレストランのピックアップに向かって、
家でゆっくりする予定だった。
しかし、日本への帰国準備を進めているところに、
いとこに赤ちゃんを出産したので、出産祝いの品を買いに行こうとしたのが、ことの始まりだった。
結局、ウサギのハンカチと、petite bateauの洋服を買った。
フランス人は基本自分勝手なのだが、最初はそれが新鮮で楽しかった。
だけど、フランス人から訴えられ、悪意を剥き出しにされると、さすがすぐには立ち直れそうにない。
日本人にお寿司屋さんの帰りに行くと、私の好きなアランデュカスのお店があり、そこで日本人が働いていた。
私をみるなり日本人ですか?と目をキラキラさせて話しかけられ、
私が目が肥えてしまったのか、ただ臆病になってしまっていたのか、この時に初めて、
自分の心を固く閉ざしていたことに気づいた。
高校生の時に先生からあなたは殻に閉じこもっていると言われたことは一生忘れないだろう。
パリに来た初めの頃は誰かと目があったり、話しかけられたらニコニコして、話していたが、
笑い返すと、ろくなことが起きない教訓をたくさん得てしまったので、
無表情を貫きながら、甘めのチョコを頬張っていた。